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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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ルアンパバーン~樹海の盆地、茜色の空の巻

»カテゴリ: ラオス

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ルアンパバーンの夜市(2004年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 バンビエンを出ると、北へ向かう国道はやがて山にさしかかる。つづら折り状に斜面を上がる街道に面して、ときおり木でできた簡素な小屋が並ぶ一角があって、それを過ぎるとまた森林に戻る。小屋の周りには、粗末な格好をした子どもと籠を担いだ女性が通り過ぎるバスを珍しそうに見ている。首都から古都ルアンパバーンを結ぶ主要国道が通過する光景は、時代を超越したような感がある。
 東南アジア唯一の内陸国であるこの国は、人口わずか540万人。人口が少なく、山がちな地理条件も影響してか、人々の気質は穏やかで物静かである。ビエンチャンもバンビエンも観光客が少なくないが、ぼったくることもあまりない。
 国道13号は、ルアンパバーンで再びメコン河と接近する。盆地に開けたこの町で、頂上に黄金色の仏塔が立つ丘に登った。一面樹海である。なだらかな山も狭い盆地も木々が覆い尽くす。その合間を土色の鋭い屋根が見え隠れし、同じ色の濁流がくねる。傾いた陽が下界をしばらく眩く照らし、気づけば茜色の空が尾根を形取っていた。どこかで見た覚えがある風景だと思い、東京の美術館で見た東山魁夷の絵だったと気づいた。
 丘のふもとの王宮跡に面した通り。夕方から車両の通行が締め出され、市が立っていた。和紙でできた行灯、鮮やかな絹の織物、手織りの鞄や服が裸電球に照らされ、地面に敷いたむしろに浮かぶ。古都らしく巧みな職人技が残るこの町の一角に、和紙を作る工房があった。煎餅のような米の菓子を作る工房もある。川辺のレストランに入ったら、川海苔がメニューにあって、確かに海苔の味がする。ミャンマーのシャン州で日本と近い衣食文化があったが、ここもそうだった。
 数日後、名残惜しんでルアンパバーンを後にした。2週間しか滞在できないビザを取ってきたので、先を急がないと、不法滞在になってしまう。出発の朝、メコン河岸辺にある乗船券売場の前で待っていると、エイジさんが現れた。わざわざ送りに来てくれたのだ。またタイで会おうね、と彼は言い残して、僕らは細長い小船に乗った。船はメコンを遡り、岩を避けながら7時間かけてのんびりと進んだ。岩が多いこの河で、日暮れ後は船は通らない。今夜の宿は岸辺に山が迫るパクベンという寒村だ。
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  • 2005/10/19(水) 19:47:19 |
  • 旅ルアンパバーン
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