Tanimichi World Blog

世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

スポンサーサイト

»カテゴリ: スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ヤンゴン~摩訶不思議な両替事情の巻

»カテゴリ: ミャンマー

20050108174414.jpg

上座部仏教の国に来た(2004年)
Photograph by Wakako Takatsuki


「ヤンゴン国際空港に、インシャッラー20分ほどで到着いたします」とスチュワーデスのアナウンスが聞こえた。インシャッラーは、イスラム教国でよく耳にする言葉で、神のご加護があれば、といった意味らしい。神のご加護があれば20分で着くが、ご加護が足りなかったりすると、もう少しかかるかもしれない。そんなニュアンスだろうか。僕らを乗せたビーマン・バングラデシュ航空機は、ミャンマーの首都ヤンゴンに向け下降中である。
 入国審査官は若い女性たちで、手分けしてパスポートを捌いている。すぐ奥に両替所があって、目鼻立ち整った女の子がブースにいるのが見えた。目が合うと、にこやかに微笑えむ。とっさのことにうろたえた。かれこれ3、4か月、宗教戒律が厳しい国にいて、女性の微笑みに慣れていないのだ。ここは上座部仏教の国である。
 空港から市内の風景にまた驚かされた。芝生の中央分離帯のある広い車道の両側には、手入れされた木立が茂り、白亜の洋館が続く。なだらかなカーブをたどる車窓からは、湖が見え、黄金色の仏塔が流れ去り、シンガポールかどこかにいる錯覚に陥る。アジア最悪級のゴミ溜め都市ダッカから1時間半移動しただけで、予想外に美しい都市に来た。
 冷房の効いた趣味のいい部屋が7ドルで取れた。日本人経営の安宿である。実はまだ両替していない。ふつうなら国境で両替するが、ヤンゴンの空港は極端に両替率が悪かった。1ドル=450チャットと、事前に調べたレートの半分ぐらいなのだ。空港で両替をせずに、米ドルでタクシーに乗って来た。宿で会った日本人の旅人に最新の両替事情を聞く。
 市場で両替すると、1ドル=815チャット。空港も市場も闇レートで、政府が定める公定レートはなんと、1ドル=6.2チャットだという。市場レートの130分の1である。ただ、実際には、市場レートだけを頭に入れればいいので、難しく考えることはない。旅人にとって、公定レートは無視してよいが、例外がひとつだけある。日本大使館である。日本政府は律儀に公定レートを採用しているので、この国でパスポートを再発行したり、増補したりすると破格に安いという。後日、残ページが少なくなったパスポートの増補を願い出ると、わずか130チャット。公定レートでは20ドル、市場レートだと0.16ドル、つまり20円ぐらいである。この旅で最も得をした買い物だろう。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ktanimichi.blog3.fc2.com/tb.php/90-1d7fd249
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。