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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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バラナシからコルカタへ~混沌の国の真っただ中での巻

»カテゴリ: インド

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ブッダガヤの少女(2004年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 バラナシからガヤへ向かう。わずか5時間の旅だからと、予約をする手間を惜しんで、駅に着いた。大失敗である。構内は災害現場みたいだ。窓口に殺到する者の傍らには、手荷物を置いて、床に座り込み、パンを食べる家族。細長い棒を手にした警官が棒を振るい、叫ぶ。群衆も眉間の皺を深くして言い返す。ニューデリー駅でのように、声を張り上げる気力はなかった。体調がよくない。この国は、なんでいつもこうなんだ。
「ヘイ、ミスター、切符を買いたいのか」。声をかけられた。前歯が抜けたマヌケ顔、サーカスの小男、いびつな微笑。2分あればどんな切符でも手配できる、と流れる売り口上。もちろん2分経っても切符は取れない。小男は閉まっている窓口から売場に声をかけたり、構内を走り回る。10分経過、「お前にはなにかアテがあるのか」。
「心配すんなって。あと、2分経てば、おいらのグッドフレンドが昼食から戻ってくる。ミスターの切符をすぐ発行してくれるよ」
 全然信じられない。悪いけど列車に乗るまでは一銭も支払わないがそれでもいいか。もちろん、もちろん、そろそろフレンドのオフィスに行ってみるよ。
 切符は手に入った。コンピュータ印字で日付も経路も合っている。小男は僕らをホームまで誘導し、到着まで待ち、僕らのバックパックを軽々と担いで、2等車に席を確保した。手数料は30ルピー、75円である。あっけにとられて声も出ない。ハブ・ア・ナイス・トリップ、元気よく手を振る小男を後に、列車が動き出した。切符購入で、またもやチョンボをしてしまった。インド人はいつもどうやって切符を手にするのだろうか。
 ガヤから仏教史跡のブッダガヤに立ち寄り、体力が回復するのを待って、コルカタ行きの夜行に乗った。目覚めると、熱帯樹が茂るなか、黒ずんだ家々が連なる水気の多い土地を通過していた。やがて、線路は複々線になり、通勤電車が扉を開けたまま併走する。人口1000万都市コルカタまであと数十分である。
 トルコから続いた乾燥地帯が終わり、ここから湿潤地帯が始まる。3月も半ば過ぎ、気温は30度を超す。いままで着込んだ冬着をブッダガヤで始末して、フランス以来半年ぶりに半ズボンとサンダル姿になる。長い冬が終わり、夏が来た。
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