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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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シャンルーウルファ~クルド人の国の巻

»カテゴリ: トルコ

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シャンルーウルファの池(2003年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 トルコに戻ってきた。この国の人は本当に人がいい。道に迷うと、誰かしら寄ってくる。そのまま酒を飲みに行ったこともあった。酒場で、相乗りしたタクシーで、気前よくおごってくれる。世界中でこんなに気持ちいい人たちはそんなにないと思う。
 ただ、そんなトルコ人に東部へ行くと言うと、誰もが反対する。
「クルド人テロリストが跋扈する危ない地区だ。行かないほうがいい」
 あれだけ人のいいトルコ人がクルド人のことになると意固地になる。クルドの分離独立はありえないと誰もが言うし、そもそもクルド人なんて存在しないとまで言う人もいた。それでいて、クルドの住む東部に行ったことのある人には全然会わない。しっくりこない印象を持ったままクルド人住民が多数を占めるシャンルーウルファに向かった。
 バスターミナルで幸先よく宿を斡旋する男に声をかけられた。頭にスカーフを巻いた濃い口髭親父。PLOのアラファト議長みたいなだな、と言うと、「オレはアラブじゃない、クルドだ」と豪快に笑った。
 親父に連れて行かれたのは、ただの民家。本人はペンションと言うが、客室はどうも息子の寝室。便所を含めて5間しかない狭い家だった。それに、出てきた奥さんは口の下に「火」の字そっくりの刺青。家族3人で盛んに歓待するので、そのまま泊まることにした。
 アラファト親父の家暮らしは思いのほか面白かった。朝起きると、奥さんが手作りした朝食が待っている。食べている間、アラファトがブロークンな英語で解説しまくる。オレの奥さん、料理の天才、なんでも手作り、ぜんぶ天然素材、健康満点よ・・・。日中はアラファトに街を連れ回してもらい、夜は夜で銭湯に行ったり、親戚宅を回ったり。クルド語を習って、クルド音楽を聴いて、クルドの風習を教わった。
 アラファト親父は、90年代半ばまで山で養蜂をしていたが、トルコ軍とクルドゲリラの戦闘が激化したあおりを受けて、町に出てきたと言う。彼がことあるたびに語る政治は至って単純だ。デモクラシーとディクタトールのふたつしかない。民主政治は良くて、独裁政治は悪い。オレ、学ないから難しいことわかんねえ、でも家族愛さない、民族愛さない、神様信じないはダメだろ、だからクルドはディクタトールな政府と戦うのさ。
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