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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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ニコシア~世界最後の分断首都の巻

»カテゴリ: 北キプロス

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金網の外に「南」の首都が見えた(2003年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 トルコの地中海岸の港町からフェリーに乗って、地図に載っていない国にやってきた。北キプロス・トルコ共和国という。地中海に浮かぶキプロス島の北半分を実効支配しているが、トルコを除き、どの国も正統な国家として承認していない。だから、普通の地図には載らない幻の国なのだ。
 北キプロス側の船着場には、ちゃんと入国審査場があった。係員に入国印をパスポートではなく、別紙に押すように頼む。そうしないと、今後ギリシアに入国できなくなると聞いたからだ。係員は露骨に嫌な顔をして、滞在目的や宿泊先を矢継ぎ早に問いただしてきた。別紙に押された入国印には、トルコ語の国名を略したKKTCとある。
 キプロス島はイギリスから独立後、しばらくはギリシア系とトルコ系の島民が共存していたが、70年代に内戦が始まった。ギリシア、トルコの両軍が介入し、トルコ軍が占領した北部に北キプロス・トルコ共和国が誕生したのが1978年である。南半分は国際的に承認されたキプロス共和国が実効支配している。島には両軍が駐屯したままだ。
 ギルネの港に宿を取って、首都ニコシアに向かった。旧市街の外れに寂れた道があって、ここを進んだところに国境事務所があった。両国の分断線は首都の旧市街をきれいに南北に分ける形で横断している。ニコシアは「南」のキプロス共和国の首都でもあるのだ。事務所で「南」に渡れるのかどうか聞いてみた。
「『南』に行きたければ、そこの道を歩いていけばいいけど。ただ、そんなことをしたらギリシア人に撃たれるかもしれませんよ」
「北」は出国を制限しないが、「南」の政府は入国を許さないということらしい。後で知ったのだが、「南」から入国した旅行者は、夕方5時までに戻るなら越境できるし、島民はそれぞれ越境可能だ(「南」の住民は3日まで、「北」の住民は20時間までと滞在できる時間に格差がある)。
 事務所でもらった地図を頼りに、分断線にじかに接する公園に行ってみた。金網の真下は絶壁になっていて、「南」の道を見下ろす格好になる。ごく普通に乗用車が行き交い、通行人も歩いているのが間近に迫っていた。
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