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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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アヤモンテ~国境越えの巻

»カテゴリ: スペイン

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ポルトガル・スペイン国境を結ぶ船(2003年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 国境越えの船は50人も乗れば座る場所もなくなるような小船だが、車を4、5台は載せるスペースがある。10分ほどかけて、国境の川を上流に進み、対岸の町アヤモンテに接岸した。
 パスポート検査もなく、町に入る。碁盤の目状に整然としたポルトガル側のヴィラレアルとは対照的に、アヤモンテの道は狭く、入り組んでいる。そのせいで風が通らないためか、確かに暑い。エクアドル人の女の子が言った通りだった。
 Bar(バル)の看板が出た店に入った。床にはちり紙や吸殻が散乱し、バーカウンターには飲み残したグラスが溜まっている。不潔だとは思ったが、この暑さのなか別の店を探す元気がない。ここで炭酸水を買い、舗道のテラスで飲んだ。
 シャツのボタンを開けたまま肥えた腹を露出させた中年男が歩き去った。車道は通行量が多く、スクーターがけたたましく騒音を撒き散らす。隣の席の家族連れの大声が耳に障る。どれもがポルトガルとは違う国に来た証拠に思えた。10日余りを過ごしただけのポルトガルの街角は、もっと清潔で、身なりがよくて、静かで、穏やかだったと思い返した。
 不潔なバルを後にして、商店街の角を曲がると、老婆が手を振ってこちらを見ている。安宿の老婆だ。おめかしして孫娘と国境越えの買い物に来たらしい。この町のショーウィンドウを飾る洋服は趣味がよく、陳列棚には種類豊富に商品が並ぶ。価格は明らかにポルトガルより安い。両国とも同じ通貨を使うから、価格差が歴然として分かりやすい。
 広場に出た。南米やアフリカの民芸品を売る屋台があって、一回りすると、船で会ったエクアドル人の女の子が売り子をしていた。エクアドルやペルーのアクセサリーを売っている。ふだんはマドリッドに住んでいるが、ここしばらくは、アヤモンテで市を出しているという。
 ポルトガルではブラジル人の店員と会ったり、旅行会社のポスターにカーボヴェルデの地名があったりと旧植民地との往来を感じさせられたが、スペインも南米のスペイン語圏と人の行き来が多いのかもしれない。
 僕の彼女がペルー製だというブレスレットを買い、国境の川を渡って宿に帰った。
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