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世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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アントワープ~ベルギーの言語事情の巻

»カテゴリ: ベルギー

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アントウェルペンの駅(2003年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 地方によってフランス語圏とオランダ語圏に分かれるベルギーにあって、首都ブリュッセルだけは両言語地域である。ここでは駅名や道の名前も徹底して両言語併記になっている。パリからの列車が到着する駅は、オランダ語では南駅を意味するZuid Stationだから、フランス語ではGare du sudかと思えば、どういうわけかGare du midiになる。機械的に対応しているわけでもなく、ややこしい。
 ブリュッセル北駅から快速列車に乗って50分ばかり北へ向かう。到着したアントウェルペンでは、もうフランス語は見かけない。標識は全部オランダ語。フランス語は断固拒否するぞ、と意気込んでいるみたいに全然みかけない。オランダ語は英語にもっとも似ている言語とは言うが、聞いても読んでもほとんど解読不能だ。
 アントウェルペンの駅で妙な光景を見かけた。趣味のいい黒いコートを着たキャリアウーマン風黒人女性がやはり黒人の小太りなおばさんに話しかけていた。
「フランス語できますか」
 僕にもわかるフランス語だ。小太りのおばさんは、困った顔をして、ノン。ところが、キャリアウーマンは全く意に介さない。ゆっくりめのフランス語で、町中に行くトラム(路面電車)は何番ですか、と聞いている。第二外国語レベルの僕にもわかるぐらい分かりやすく言っている。
 小太りおばさんが「トラム、セントラール」と言って、親指だけを折った右手を見せた。
「4番? 4番のトラムでいいのね」
「ノン、ノン」と言いながら、小太りおばさんは、今度は両手の親指を折って、振って見せた。8番の意味らしい。キャリアウーマンがきれいなフランス語で8を意味するhuitと言い、おばさんがあいかわらず困った顔で、激しくうなずいた。短い会話は終わり、ふたりは別の方角に歩いて行った。
 ふたりともベルギー人なのか、どちらかが外国人なのかどうかはわからない。ただ、仮にもフランス語が公用語のひとつになっている国の大都市で、フランス語で話しかけると、数字もわからない人がいるのだ。この国も大変だ。
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