Tanimichi World Blog

世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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フェズ~八方塞がりの食中毒の巻

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ハキマとモハメットに看病される和華子(2003年)
Photograph by Kenta Tanimichi


 モロッコの古都フェズに着いた翌朝、和華子が熱を出した。額も腕もかなり熱い。解熱剤を買いに薬局に行こうにも今日は日曜日。おまけに泊まっているのが、おびただしく広い旧市街とあって、タクシーに乗せて医者に行くこともできない。そもそも車が乗り入れできるような幅員ある道などないのだ。八方塞がりだ。
 宿の青年モハメットと到着早々知り合ったモロッコ人女性ハキマに同行してもらい、タクシーで新市街の薬局へ行った。処方箋がいるという。患者なしで医者に症状を説明し、処方箋をもらう。医者のアラビア語は全く分からないので、モハメットのつたない英訳とハキマのフランス語訳に頼るしかない。
 薬を買った帰り、モハメットとハキマが歩いて帰ろうと言う。フェズの旧市街、メディナは汚い。ロバの糞、生ゴミ、汚水を避けながら石畳を歩く。ハエが飛び、坂が多く、気温は高い。彼らは、自宅の廊下を歩くように、メディナの角を曲がり、路地を上がっていく。やがて、モハメットが近道だといって立派な門をたたき、邸宅に入った。家の主に挨拶をし、中庭に面した広間で寝ている子どもにキスをして、冷蔵庫から冷水を出して飲んだ。知り合いの家だという。モハメットとハキマは初対面のはずだったが、いつのまにか久しぶりに会った兄弟のように話が弾んでいる。僕は薬を手にして、後を追った。
 薬を飲んだ和華子に、モハメットとハキマが冷水をかける。熱があるときは、体を冷やすべきだという。気温がすさまじく高く、冷房もないから、彼らの言い分には一理ある気もする。熱は引いたが、翌日も翌々日も具合が悪かった。気温は上がり続け、宿の青年たちによると47度あると言う。和華子の体調がやや回復したところで、新市街の冷房の効いた快適な宿に移し、病院に連れて行った。彼女は点滴につながれたまま入院することになった。食中毒だろうと医者は言う。
 なんとか歩き回れるようになるまで1週間かかった。その間、彼女は便所に行く以外はベッドで伏せ、僕は薬や食べ物を買いに歩き回っていた。宿の人たちとハキマ、同じ宿になった酒造会社の営業マンの高橋さん、フランス人旅行者のロレイン、日本大使館のミキ女史、病院のスタッフたちにお世話になるばかりだった。本人に代わって感謝申し上げます。
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