Tanimichi World Blog

世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

スポンサーサイト

»カテゴリ: スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

陽江~観光ルートを外れの巻

»カテゴリ: 中国

20050108223222.jpg

新興都市の夕暮れ(2004年)
Photograph by Wakako Takatsuki


 北海から北へ広西の首府、南寧に向かえば、観光ルートに戻れる。雲南省に行ってもいいし、北東には桂林がある。しかし、僕らはそのまま東シナ海の沿岸を辿って東進したいと思った。観光地を外し、普通の町を見たいと思ったのと、もうひとつは、旅で出会った人を訪ねるためだ。9か月前、師走のテヘランで会った香港生まれのピーターが広東省にいる。中国に入ってから電話をかけた。北海から陽江行きのバスに乗り、北徒行きに乗り換え、更に台城行きに乗ると、およそ10時間後には彼のいる村に着くということだった。
 北海から7時間かけて到着した広東省陽江は、観光地ではないようで、一千ページ近い僕らのガイドブックにも載っていない。中国にも慣れてきたし、なんとかなるだろう。ここに泊まってみよう。今までと同じように、バスターミナルから乗った摩托(モーター)三輪車は、立派な幹線道路を走りに走り、ビルが並ぶ新興都市に入った。繁栄した産業都市みたいだ。
 初老の運転手は、道すがら適当に宿を見つけては、あれはどうですかね、と自信なさそうに仕草する。もともと安宿など知らないのだ。バスターミナルで買った地図を手に、中心部らしき方角へ運転手を誘導し、賑やかな交差点で下ろしてもらった。
 そこから徒歩1分、見つけた宿は城東旅店。二人部屋なのに25元(約320円)。カンボジア並に安い。宿主は僕らが日本人と知って、奥さんと相談した末、いいんじゃないの、となって、泊めてもらえた。中国に入って3都市目。町は大きくなるのに、宿代は下がる一方。
 陽江の公衆電話屋で和華子がまた若い女の子と仲良くなった。この子も英語がかなりうまい。湖南省の大学を卒業して、1年前に陽江の貿易会社に就職したミンちゃん。とても早口で、頭の回転が速い。電話屋の前でわずかの時間、立ち話をしているうちに、「あなたはものを書く仕事をしている人ですか」と言う。どうしてそんなことがわかるのだろう。勘がいい人だ。彼女に連れられ近所の茶屋に行く。僕らを席に着かせた後、勘定場で店員と話しこんでいる。戻ってきた彼女が滑らかに言った。
「あなたたちの分の注文と支払いを済ませて来ました。実は私、いま20元しか持ち合わせがなくて」
 この国の人は実に面白い。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ktanimichi.blog3.fc2.com/tb.php/121-7c418d24
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。