Tanimichi World Blog

世界32か国、16か月の旅。

ユーラシア横断陸路の旅 まえがき

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東興~隣の芝生は汚く見えるの巻

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東興の茶屋で(2004年)
Photograph by Kenta Tanimichi


 宿の近所のインターネットカフェで和華子が店員の女の子と仲良くなった。旅をしていて知った和華子の特異な才能だ。どこでも子どもと若い女の子に仲間扱いされる。僕がインターネットをし終わる合間に翌日、店員の子の家にお呼ばれする約束までしていた。
 そんなわけで翌朝9時、僕らは18、9の女の子4人と朝食を共にしていた。高校を卒業したばかりで、ひとりを除き、翌月から大学に入学する。昨夜、和華子がインターネットカフェの受付で、日本語ガ使用可能ナ電脳有ルカ、とデタラメ中国語メモを渡した。店員の子は、口を手で覆い、目を丸くして、英語で言った。「日本人に会うのは初めてです。私はとても嬉しい」
 彼女たち4人組が日本のポップカルチャーに通じていて驚いた。浜口あゆみ、SMAP、ちびまる子ちゃん、クレヨンしんちゃん。カタコトの日本語まで話す。こんな僻地で育って、どこで知ったのだろう。テレビですよ、とあっけらかんと答える快活な小路ちゃん。もっとも、「私たちハーハンなんです」。「哈韓」と書き、韓国ポップカルチャーが好きな人たち、の意味らしい。僕らが旅に出た後になって、日本では韓国ドラマが大ヒットしているが、これは東アジア共通の現象のようだ。ミャンマーからベトナムまで、昼過ぎの市場を歩くと、店番をする女性たちが韓国ドラマに食い入る光景を目にした。ここ中国でも、韓国カルチャーが若い女性の心を捉えている。日本カルチャーは、ちょっと古いらしい。
 東興の中学で同級生だった4人組にベトナムの話をすると、いい顔をしない。ベトナムは経済的に遅れていて、汚い国。彼女らがバイトするインターネットカフェから5分も歩けば国境だ。川を渡って、毎日ベトナム人女性が物売りにやってくるのを目撃している。なのにベトナムに行ったことすらない。いままで訪れた国境の町で何度も似たような話を聞いてきた。隣の芝生は汚く見えるのである。
 彼女たちは日本のアニメを見て育ち、韓国のドラマに心ときめかせ、英語を磨いて、一月たたないうちに、別の地方へ散っていく。きっと5年後、10年後には、彼女らの何人かはどこかの外国に住んでいるような気がする。そのとき、彼女たちとまた会ってみたいと思った。
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